仕事と家庭の両立。それは正に「言うは易く行うは難し」だと思います。
仕事でも様々な仕事が割り振られ、定時で終わるのはかなり難しいです。かといって、家庭でやるべきことも多く、子どもがいるならなおさら。夫婦のどちらかが家庭に専念すると、今度は自由に使えるお金が減ってしまうというジレンマもあります。
そんな太鼓の達人でいうと「鬼モード」にも感じる家事育児への参加をなぜした方がいいのかについて、今回は語ってみようと思います。
夫婦で気持ちを共有できる
夫婦のどちらかが家庭に専念した時のことを考えてください。仕事は仕事で大変なことがあるわけですし、家庭は家庭で大変なことがあるわけです。しかし、その大変さはパートナーには伝わりにくい。そうなると、自分の気持ちを分かってくれないという感情を抱きやすいです。
さらに子育てが始めると、子どもの育て方についても気持ちがバラバラになってしまうかもしれません。子育てで何を大切にしているかが合わないと、お互いに不満を感じやすくなってしまいます。
夫婦のどちらもある程度仕事と家庭をバランスよく担うことで、楽しいことや大変なことを共有しやすくなる。また、子育てについても、お互いが大事に思っていることを共有でき、すれ違いを起こしにくくなります。
お互いにアドバイスがしやすい
妻が育休中、わたしは仕事に出ていたわけなのですが、その時にわりとけんかが増えました。理由は、いろいろあるとは思うのですが、一番多かったパターンは良かれと思ってした「アドバイス」です。
例えば、子どもがどうしても泣き止まない時に、わたしとしてはもう少しこうしたらいいのではないかなという思いがあり、妻にアドバイスをしました。しかし、しかし上手くは受け取ってはもらえず、「子どもと触れ合う時間は自分の方が長いのに、自分が分からないことはあなたも分からないでしょ」というようなことを言われました。当然、自分の言い方が”上から目線”になってしまったのかもしれませんし、どちらが悪いという話ではないです。しかし、こんなことがあるので、自分も意地になり、妻のアドバイスを茶化すようなことをもしてしまったこともあります。
自分の方が「子どものことを分かっている」という考えがあると、相手へのマウントにつながってしまいます。マウントをとってしまうと、相手もまた負けたくないという思いからマウントをとってしまいます。こんな状態でアドバイスなど意味をなさず、協力的な夫婦関係は築きにくいです。
育休が終わり、お互いが家事育児をそれぞれが担うようになって、こうしたけんかは圧倒的に減りました。
家事の負担が夫婦である程度対等になることによって、不公平感など不満の感情をもつことが少なくなったことが大きな要因だと思います。
この気づきは、育休終了後しばらく経って、妻と話している時に、気づいたことです。
お互いの得手不得手が分かる
人間だれしも得手不得手があります。得意な方がその仕事を担うことで、家事の負担感を少なくすることができます。
わたしたち夫婦で言うと、わたしは水回りの掃除があまり苦になりませんが、妻は手が濡れるのが嫌で水回りの掃除はあまり好きではありません。逆に、洗濯をしてたたむのは妻の方が好きで、わたしはどうやっても雑になってしまいイライラしてしまいます。
このような気づきは、お互いに家事をして、話し合う中で見つけ出していったものです。
お互いに家庭の仕事をすることで、苦手な家事を認識し、相手に任せることで、家事効率を最適化することができました。
家庭に安心感が生まれる
ここまでの話でも分かると思いますが、お互いに家事や育児をする中で、コミュニケーションが生まれます。その中で、言わなくても分かるような以心伝心ができるようになってきます。このくらいなら任せてもいいかな、もう少し協力しないとまずいかも・・・、など相手のことが分かるようになってくるのです。
こうなると、自分がどう動けばいいのかが分かるようになり、不必要に不安を感じることが少なくなります。
自分のため
人生は思うようにいかないことがたくさんあります。どんなに仲が良くても離婚してしまったり、死別してしまったりすることはあり得るわけです。こんな中で、相手に依存してしまうと自分一人で生きていかなくてはならない状況に迫られた時に、とても苦しむことになります。
他者に依存しなくても、最低限自分で何とかできるという能力をつけておけば、それだけでなんとかなるという安心感を得ることができます。
仏教の経典に「スッタニパータ」というものがあるのですが、その一節に「犀(サイ)の角のようにただ独り歩め」という言葉があります。他者に依存せず、自分の道を進むことの大切さを説いています。
最終的に人は独りです。当然人に頼ることは大事ですが、全てを他者にゆだねてしまうのではなく、自分でできることはやろうとする思考は生きる人皆に必要だと思うのです。
最後に
家事育児と仕事を完全に分けて、夫婦で分担するやり方も当然ありです。わたしたち夫婦はあまり一つのことに集中することがあまり苦手ですし、一人で家庭を養えるほどの収入もありません。その結果家事育児をバランスよく分担しようとしている面もあります。
ただ、家事育児に参加するとこんないいこともあるんだなあということが伝わればいいなとも思います。
お話を最後まで読んでくださってありがとうございました!
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