現役教員だからこそ思う理想の子育て

子育て・コーチング
子育て。それは、正解のない旅なんだなあ
(べるお)

ちょっと名言ぽく言いました、すみません。子育てって子どもの性格・能力とか家庭状況とか様々な要因もあったりして、絶対的な正解ってないですよね。おそらく、多くの親御さんが悩みながら自分たちなりの方法を模索しているのだと思います。私も同じです(笑)

ただ、教員という仕事柄、子どもたちに試行錯誤しながら接する中で、どうしたら子どもは生き生きと育っていくのか、逆に成長を妨げるものはなにか、少なからず感じるようになってきました。

今回は、教員として子どもと接する中で、子育てに応用できそうな考えを紹介したいと思います。

この記事を読むことで、子育ての方向性や方法のヒントが見つかるかもしれません。

どんな子に育てたいのか

まず、わたしが子どもにどのようになってほしいのかお話しします。前提とする子どもの姿がそろわないと、子育ての良し悪しもずれてしまうからです。

わたし自身は、担任している子ども、わが子にどちらも幸せに生きてほしいと思っています。

しかし、自分が最近の子どもたちを見て、自分の人生への当事者意識のなさをとても感じます。

現代社会は様々なサービスであふれ、何でもしてもらえるような環境が整っています。自分でなんとかしなくても、周りが何とかしてくれるという意識をもった子が多くなっていると感じるのです。

自分の人生を他人に任せる他責思考は幸せからもっとも遠のく思考だと思います。自分が何かをしたいと思っても、周りが何とかしてくれるのを待つ。自分の人生なのに自己決定できない人生は不満が多く、納得感の得にくい人生になるのではないと思うのです。

自分の人生を主体的に生きる力こそが、幸せな人生のキーワードになります。

では、主体的に自分の人生を生きることができる子はどのように育つのか、そのヒントになる考えを3つ紹介します。

失敗させる

ついつい子どもが失敗しないように手助けをしたくなることはないでしょうか?

その原因の一つは、わたしたち大人が失敗をよくないことだと思っているということです。

失敗する経験が少ないと、子どもは失敗を恐れるようになります。子どもが失敗を恐れるようになると、そこから、「どうしたらよかったのか」と思考する機会を奪うことになります。

何度も失敗を繰り返させて、そこから学ぶことで、子どもは成長していくのです。

たとえば、こんな場面が教室でよくあります。

・連絡をよく聞いていなくて忘れ物をしたときに、自分が困る経験をして、どうやったら忘れ物が減るか考える。

・給食の準備の時に自分たちでさせてみて、うまくいかない経験からどうやったら上手く配膳ができるか考えさせる。

こうした積み重ねで、できなかったことができるようになっていったのです。

失敗を悪いことではなく成長の機会ととらえ育てることで、失敗を恐れずに、自分で考える子が育つということです。

待つ

子どもがやっていることを見ていると、「こうしたらもっといいのに」と手を出したくなることがありますよね。これは大人としての自然な感情です。

学校の先生も、基本的には一斉授業で全員一緒のスピードで学習をしたり、行事などに合わせて期限内にやるべきことをさせないといけないことが多いので、ついつい子どもの代わりにやってしまいがちになります。わたし自身もそういうことは多々ありますし、適度な声かけやヒントを与えることは必要だと思います。

しかし、基本的なスタンスは「待つ」です。

例えば、時間になってもなかなか授業の号令がかからないようなことがあるとします。

その時は、自分たちで時間が過ぎてしまっていることに気づくまで待ちます。わたしが教卓の前で待っている姿をみて、子どもたちの中には時計を見たり、周りの状況を見たりする子が出てきます。

「早く座りなさい」「喋るのをやめなさい」などとすぐに言うのではなく、まずは待って自分たちに気づかせることで、考える習慣が身につくのです。

当然、その後時間が守れていないことへの指導をしますが(笑)

当然大人と子どもの思考能力や視野は異なります。大人の方が、先に気づけることの方が多いと思います。しかし、先に口出しをしてしまうことは、子どもの思考を奪うことにもなります。

できていないことに対して、すぐに口出しをするのではなく、まずは待って子どもをただ観察する。これは、子育てを行う上でも、自分で思考する習慣を身につけさせるためにはとても大事なスタンスだと思います。

熱をもたせる

「失敗をさせる」「待つ」どちらも大切です。しかし、肝心の子どもがすぐに諦めてしまったり、考えるのを放棄してしまったりしては元もこもありません。

そのため、モチベーションを高めるための手立てはするべきだと思います。

様々な方法がありますが、しつこく声掛けするのだけはNGです!やる気をむしろ削いでしまいます。

しかし、子どもに熱をもたせるための方法は千差万別で、「褒める」「叱る」「競争」「楽しむ」などどの方法が良いとか悪いとかはないです。よく、テストで100点とったら、お小遣いをあげるなどの方法も聞きますが、わたし自身は悪くないと思います。

頑張ることそのものに、意味をなかなか見出せない子に、ごほうびなしで頑張らせることは難しいです。まずは、ごほうびをめあてに頑張り、その中でやっていることそのものに価値を見出せるようになればいいと思うのです。

最後に

教員として、子どもたちと接する中で、子育てもこのようにやっていきたいというものを挙げてみました。子育て正解はなく、またどんな子どもを育てたいかによっても方向性すら変わってくると思います。

今回紹介したのはあくまで、わたしの考えですが、子育ての一助としてお役に立てれば嬉しいです。

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